健闘?奮闘?

日本VS中国

女子は壮絶な消耗戦となった。
最後まで攻め続けたが、ゴールを割れない。
澤の最後まで戦う姿勢には頭が下がる。
勝てないことは残念だが、最後頑張ってほしい。


さて、男子である。
スタメンはがらりと入れ替えられた11人。
報道どおり、全面とっかえです。


この話を聞いたとき、最初に思ったのが
「DFはそのままの方が良いんじゃないか」
って事だった。
確かに疲れているだろうし、ミスをしたのはDFだった。
ドラスティックさをより鮮明にするには全員代えるのが
良かったのかもしれない。
けど、即興で守ることは即興で攻めるのよりもはるかに難しい。
何度失敗しても、一度成功すればよい攻撃と違い、
守りは一度の失敗が命取りだから。

そんな不安を抱えて、試合開始を迎えた。

序盤、新戦力、駒野が右から積極的に攻めあがる。
田中達也、巻の2TOPも、精力的に裏へのトライ、
巻、田中とも惜しいシーンを幾度も見せる。
そのほかにも、阿部勇樹のFK、今野のヘディングなど、
再三再四、チャンスを作り出す。

しかし、チャンスを逃し続けているうちに、
俺の不安は的中してしまう。

中国が右サイドから上げたアーリー気味のクロスに
中国FWが簡単に合わせてゴールを許す。

はっきりいって、単純な攻撃だったんだが、
守備陣のマークがはっきりしておらず、
簡単に体を入れられてしまっていた。(坪井?かなあ)

この失点では流れは切れていなかった。
その後も茂庭、本山とチャンスをつくり、
このまま行けば後半にはまだまだ取り返せると
思わせる勢いだったんだが、
終了間際のFKで、またもヘディングで決められる。
またもや、簡単な失点だった。
この失点は、かなり効いた。

前半、ほぼノーチャンスに等しい中国だっただけに、
効率良く点を取られてしまった、という感じだった。

後半に入ると、むしろ中国の動きが良くなる。
開始早々、CKから危ういシーンを作られる。
日本も、巻が開始直後に惜しいシーンを作ったんだが、
それ以降は散発的な攻撃しかできなくなる。

左サイド、茂庭が攻撃参加をするのだが、
かえって村井のスペースを消したり、危ないシーンを招いていたし、
前半は効いていた今野も後半は相手のボールを奪えなくなる。
駒野も足が止まってしまったし、
本山、阿部も中盤でボールを収められず、
攻めてがなくなるなか、田中の奪ったFKを阿部→茂庭で
なんとか一点を返す。

ここで、本山→玉田、巻→大黒の交代があり、
さあ、一気に逆転と行きたかったのだが、
逆に中国の方に流れがいってしまうのだ。

中盤が一人減ったことで、玉田がトップ下にはいるのだが、
これは逆効果だった。確かにパスもできる玉田だが、
今日はボールホルダーが必要だったから、
小笠原の方が良かったかなあ。
大黒も、巻がターゲットとして機能していたのにくらべると、
前線が定まらなくなってしまい、攻撃はますます減退していってしまう。

3枚目のカード、サントスも機能せず、
時間だけが過ぎる中、残り5分過ぎ、茶野の上がりからこぼれたボールを、
田中が左足一閃、ゴールに突き刺し同点とする。

だが、それでも日本は攻撃的になれず、
その後はノーチャンス。

消化不良気味に試合が終わる。



新戦力はそれなりに力を発揮した。
ゴールした茂庭とお膳立ての阿部。
前半はかなり効いていた駒野と今野。
そして、今日はMVPだろう田中。
村井も及第点の動きだった。
アテネ組も村井も大好きな選手たちだから、
彼らの奮闘はそれなりに嬉しい。

しかし、である。
中国相手に引き分けで終わってよかったのだろうか。
最後、TVの前で「上がれ、攻めろ!」と叫んだ俺は、
やっぱり合点がいかない。

前の試合に比べたら、戦う姿勢はあった。
だけど、なぜか日本は終了間際になっても無理をしない。
負けたくないのだろうか。
でも、勝たなくては意味がないのだ。

セルジオさんの辛口は好みじゃないけれど、
今日のところは同感だった。

チャンスを活かせなかった。
失点が簡単すぎた。
敗因はいろいろある。
収穫もたくさんあった。

けど、このままじゃやっぱり、
海外組あっての日本と言われてしまうのは
いたしかたないのではないだろうか。


日韓戦。
最後に、国内組の意地とプライドを見せてほしい。