京都のちから

友人と二人。雨の京都。
混雑のルーブルを抜け、
雨上がりの加茂川沿いを歩む。


今日の最終到達地は和食のお店。
と書いてしまうと、普通なのだが、
この店のポテンシャルは計り知れない。


三月ほどまえ、今日と同じ友人と伺った際も
食べるだけ食べて、べた褒めしたあげく、
料金の安さに驚いたという店で、
友の関西来訪の主目的地。


前回季節が変わったことを感じる。
初夏に訪れた際とは、まったく違うメニューを堪能。


魚介のつみれ
〆鯖の炙り
鱧と松茸の土瓶蒸し
鯛の梅味噌焼き
雲丹と茸のあんかけ
海鼠腸と鮑の肝
栗と鮑の天麩羅



ざっと書くと、これが食べたものですが
そのどれもが、恐ろしく旨い。
特に鱧と松茸の土瓶蒸しは、人生最高の一品と
そう言っても過言ではない。
漫画の中でしか見たことの無かった料理を、
まさか自分が食することになろうとは、、、
そのレベルはまさに驚愕とか言いようがない。



料理だけでなく、店の御主人の心遣いがまた憎い。
自然に人を喜ばせることができる。そんな人柄が素敵。


これだけ満足させられておいて、
お値段もまた驚くほど安く済んでしまった。
申し訳なささえ感じるな。


それにしても、美味しいものを食べたとき、
人はどうしてこんなに幸せになれるんだろう。



料理を食べながら感じ取った、
思いもしなかった自分の心の
変化までもを味わいつつ、
京都の地から京都の力を感じさせられた
そんな初秋の夜。



良い一日だった。